結婚式場が決まると、衣装・会場装花・料理等々、打ち合わせでとても忙しくなります。
披露宴の進行内容についても打ち合わせを進めていくことになりますが、当日までの限られた時間の中、出来るだけスムーズに決めていきたいですよね。
事前準備として是非役立ててみてくださいね。
【もくじ】
- 結婚披露宴の基本的な流れ
- それぞれの時間配分と注意点
- 列席者に心地よく過ごしてもらう為に
披露宴の基本的な流れ
基本的な演出の進行内容を時系列にすると以下のようになります。
- オープニングムービー
- 新郎新婦入場
- 開宴の挨拶…司会者より
- ウェルカムスピーチ…新郎より
- プロフィール紹介…司会者より
- 祝辞
- 乾杯
- 歓談①
- 友人スピーチ
- ケーキ入刀
- 新郎新婦中座
- プロフィールムービー…中座中の上映が望ましい
- 新郎新婦再入場
- テーブルラウンド
- 歓談②
- 余興
- 新婦の手紙朗読
- 親御様へ花束・記念品贈呈
- 両家代表謝辞
- 新郎謝辞
- 新郎新婦退場
- エンドロールムービー
- お披楽喜(おひらき)
通常は、これらの演出があれば立派な披露宴が成り立ちます。
それぞれの時間配分と注意点
次に時間配分が気になるいくつかの演出について注意点も含め説明します。
オープニング・プロフィール・エンドロールムービーについて
ムービー関係は無くても差し支えありません。
または、プロフィールムービーのみ上映、という場合もあります。オープニングムービーは「いよいよ入場だ」という会場の気分を盛り上げる為のものなのでインパクトのある音楽を使い2分以内におさめましょう。
プロフィールムービーは、観ている人により集中してもらう為に5分程度が理想です。
お好きな曲、1曲におさめると約5分です。エンドロールは式場側のオプションで元々セットになっている事が多いので時間はさほど気にしなくても大丈夫ですが3~4分くらいであることが多いです。
祝辞・乾杯について
祝辞・乾杯にかかる予定時間はそれぞれ5分としています。
お勤め先の社長さんや上司の方にお願いする際に、もし「挨拶の時間はどれくらいあるの?」と聞かれたら「式場の人からは5分と聞いています」と伝えてください。
また、学校の校長先生や、幼稚園の園長先生は、お話が長くなる傾向にあります。
祝辞に15分、となるとその後の進行や料理のタイミングに影響が出ますので、お話が長くなりそうな方にお願いするときは、配慮が必要です。
友人スピーチについて
友人スピーチの予定時間も5分としていますが、3分ほどで済まされる方もいます。
ケーキ入刀について
ウエディングケーキのセレモニーは、ケーキ入刀の後にファーストバイト(新郎新婦がお互いにケーキを食べさせ合う)をすることが一般的なので、写真撮影なども考慮して余裕を持って時間配分は10分としています。
ラストバイト(お母さんからケーキをたべさせてもらう)や、サンクスバイト(ご両親などに新郎新婦からケーキを食べさせる)などのサプライズをする場合は、さらに時間を要しますので、後半に余興などを控えている場合はウエディングケーキのセレモニーの内容をどの程度にするか、よく考えておきましょう。
新郎新婦中座について
お色直し・お召し替えの為に、新郎新婦は一旦会場から退場します。
中座して新郎新婦が再入場するまでの時間は、洋装(ドレスとタキシード)の場合は30分。
和装(色打掛や白無垢と紋付)の場合は40分。和装は時間がかかりますので、あまり沢山の演出を入れられないというデメリットもありますが、前後の歓談の時間を短めにするなどして対応することもあります。
テーブルラウンド
新郎新婦が各テーブルにご挨拶に行き、テーブルごとの記念撮影をしたり、キャンドルサービスをしたりと内容は様々です。ひとつのテーブルにご挨拶する時間が約1分半。
仮に12テーブルあるとすると、約20分がテーブルラウンドの時間になります。
ご懐妊されている新婦様は、途中で体調が悪くなったらすぐスタッフに助けを求めるようにしてください。
余興について
余興の時間は5分です。
余興をお願いする人には所要時間5分ということをあらかじめ伝えてください。
最近では、余興のない披露宴も増えてきていますので、余興を取り入れない場合は歓談の時間が長くなることで、お料理をゆっくり召し上がっていただくことができ、テーブルラウンドも急ぐことなく、皆様にしっかりご挨拶ができます。
余興が2組、3組と複数になるときは、準備の時間も含めかなりの時間を要します。
やむを得ず他の演出を削ることにもなりかねませんので、プランナーや司会者との打ち合わせの際にしっかりと相談してください。
新婦の手紙朗読からお披楽喜まで
この時間配分は合計で20分です。
新婦の手紙は便箋3枚程度が望ましいでしょう。
なぜかというと、お手紙の朗読がはじまる直前に、両家の親御様は花束贈呈の定位置にスタッフがご案内し、ご起立されたままでお待ちになっています。
実際に起きた話ですが、血圧が高めのお父様が体調が悪くなられたのを我慢し、花束贈呈の際に耐えきれず倒れて会場が一時騒然となりました。 幸い、命に別状はありませんでしたが、披露宴もフィナーレというときに中断してしまう事態となりました。
親御様はお酒も入られていますし、ご高齢の方もいらっしゃいます。お身体に負担をかけないためにも、お手紙は思いを込めつつ簡潔にまとめることをオススメします。
列席者に心地よく過ごしてもらう為に
披露宴というのは、新郎新婦が祝福されるだけでなく、日頃からお世話になっている皆様へ感謝の気持ちを表すもの。
列席してくださった方には、楽しくそして心地よいひとときを過ごしていただきたいですよね。
披露宴はシンプルイズベストです。
結婚情報誌やインターネットの結婚式アイテムなどを見ていると、目移りしてアレコレとやりたいことが盛り沢山になってしまうのは仕方のないことだと思います。
特に、身内にブライダル関係者がいる方、自身がプランナー経験のある方というのは「他の誰もがやっていない結婚式にしたい!」と思うことが多いようです。
でも、招待された人たちにとってそれは本当に良い結婚式といえるものでしょうか。
一度、一呼吸おいて『客観的な見方』をしてみてください。
例えば、お食事をしようとナイフとフォークに手を伸ばしたら「ここで、新郎新婦の門出を祝い、鏡開きです!」と司会者の甲高い声。
そうすると、列席者は席を立ち近くで写真を撮り始めます。
席に戻り、お食事の続きをしてワインでも頼もうかと思うと「続きまして、餅付きをします!これからお名前を呼ばれた方は新郎新婦と一緒に餅付きをしてください!」と、名前を指名され前方へ移動。
なかなかお食事を進めることができません。
一見、お楽しみが沢山あって賑やかな披露宴でも、演出内容が多すぎると落ち着かない披露宴になってしまいます。
より良い披露宴にする為にはメリハリが大切です。
ケーキ入刀など皆が注目して盛り上がる時間、お食事をゆっくり召し上がっていただくご歓談の時間、音楽の力を借りて感動的に演出するフィナーレの時間。
このポイントをおさえると、帰る頃には「本当に良い結婚式だったね」という言葉が聞こえてくるはずです。
最後に
新郎新婦のお二人が披露宴を迎えるにあたり、ここでお伝えした心遣いを参考にして、是非最高のおもてなしをしてくださいね。