結婚式を実施しようと検討したときに、稀に両親や親族と形式で揉めてしまうケースがあります。
その理由として考えられるのが、時代と共に結婚式に対する価値観が変化しているため。
もちろん自分たちで結婚式を決めていければいいのですが、家族とのかかわり方によってはそれが難しいという人もいますよね。
そこで今回は結婚式の本来の意味について紹介していきます。今までの結婚式と現在の結婚式の在り方を理解することで、結婚式の内容で揉めることを避けることが出来るようになるでしょう。
結婚式の本来の意味
結婚式とは、新郎新婦のお世話になった人たちを招待して結婚したことの喜びを分かち合い、お世話になったことの感謝を伝えることが出来る場です。
新郎新婦が主役である現在の結婚式は、ゲストから盛大にお祝いしてもらえる幸せな瞬間であることが当たり前となっています。
しかし、少し前までの結婚式は少し意味合いが違っていました。
そこで、今まで行ってきた結婚式の意味と現在の結婚式の在り方がどのように変化してきたのか紹介していきます。
本来の結婚式
元々結婚式というのは、「家と家を結ぶための儀式」であることがほとんどでした。
戦前までは親が取り決めた相手と結婚するのが当たり前だった時代であり、女性が嫁ぐことが多く、相手の家庭の中に入るという意識が定着していました。
- 親が結婚式の準備をする
- 幸せを願う分が結婚式の豪華さに反映すると考えられていた
- 親族やお世話になった人など幅広い範囲でのゲストを招待していた
現代の結婚式
戦後、女性の社会進出と共に結婚が自由に選択できるようになり、結婚式に対する意識も変化していきます。結婚式は、家同士の繋がりを重視するためのものではなく、自分たちがお世話になった人達へ感謝を伝えおもなし出来る場でありたいという価値観に変化していくのです。
バブル期を挟み戦後の質素な結婚式から華やかな結婚式に人気が集まったものの、豪華さより自分たちらしさやゲストへの想いを重視する人が増えたため、ここ数年の間「アットホームな結婚式」というイメージを持って結婚式を希望する人達が増えてきました。
- 結婚式は自分たちで準備
- 派手さよりも料理や衣裳などの質を求めている
- 深くお世話になった人や仲のいい人を中心に招待している
両親や親族との意識のズレ
今と昔での結婚式の意味合いや内容が異なっていることから、稀に、自分たちと両親や親族とで結婚式に対する希望にズレが生じてしまうケースが起きてしまいます。
現代の結婚式の主役は新郎新婦の二人なのですから、自分たちのやりたいことを貫いて問題ないので安心して希望の結婚式スタイルを選択してください。
以上が結婚式の意味となります。
昔と現在では大きく意味合いが違っている結婚式ですが、もちろん結婚式の内容にも違いが出てきています。そこで次は結婚に関わる内容の違いについて紹介していきます。
結婚に関わる内容
結婚式の意味が変わってきていることを説明してきましたが、もちろん内容にも変化が起きています。
ではどのような内容に違いがあるのか見ていきましょう。
結納
【昔】
婚約を取り決めるための日本の婚礼儀式の一つ。両家それぞれで結納品や料理を用意することで家同士の繋がりを確認しあうもので、昔の結婚では当たり前のように行われていた儀式でした。
【現在】
今では結納品や結納返し、仲人を立てるなどの手間から結納を行う人はほとんどいません。
その代りに、両家を紹介する場として結納を簡略したような「顔合わせ食事会」を行う人が多くいます。
挙式
【昔】
全ては先祖からの縁であると考えられていたため、昔は先祖を大切にする仏前式が主流でした。
明治時代に天皇陛下が神前式を執り行ったことから神前式が日本の婚礼儀式であるといわれるようになり、そこからはほとんどの人が神前式で挙式を行っていました。
【現在】
ウエディングドレスが婚礼衣裳のメインとなった現在ではそれに合った式場が多く、キリスト教式が一番人気となっています。最近では再び白無垢や色打掛に注目が集まってきていることから神前式にも目を向ける二人が増えてきているようです。
<現在ある挙式スタイル>
- チャペル教式
- 神前式
- 人前式
- 仏前式
披露宴
【昔】
とにかく豪華で派手な内容ばかりでした。ゴンドラや色直しが3回など、派手な演出が多く、主役である花嫁が準備のため席にいないということもしばしば。
【現在】
自分たちらしさを重視している結果、派手さや色直しを何度も行うということはあまりありません。
ゲストとの時間を大切にしたいという人が増えてきているため、ゲストと一緒に楽しめるような演出を中心とした披露宴がほとんどです。
二次会
【昔】
「二次会」という概念はありませんでした。昔の結婚式は何日にも渡って儀式や食事が行われており、その名残からか、結婚式後も友人たちと飲み明かすという部分が残されています。
【現在】
結婚式に招待できなかった友人のためにもう一度結婚報告をしたい人たちが二次会を行っています。
親しい友人たちのただ飲み明かすのではなく、結婚のお披露目としてドレスやタキシードを着て、二次会を楽しむスタイルは最近できたものです。
以上が現在と昔の結婚に関わる内容の違いになります。結婚式を行う意味が違うと、内容にも違いが出るということが分かりましたね。
しかし、今と昔の結婚式の違いを理解したところで、自分たちのやりたい結婚式の希望を通す解決にはなりません。
そこで、希望の結婚式を実施するために出来る対策について最後に紹介していきます。
希望の結婚式にするための対策
これまで現在と昔の結婚式の違いについて紹介してきました。
時代と共に結婚式への価値観が変化しているため、両親や親族とで結婚式に対する価値観に違いが出てしまうことが理解できます。
しかし、それでも自分たちのための結婚式なのですからやりたいことをやりたいと思うのは当然のこと。そこで、最後は希望の結婚式にするための対策について紹介していきます。
結婚式は新郎新婦が主役であることを理解してもらう
今の時代、結婚式の主役は新郎新婦です。
結婚を決めるのも、式場を決めるのも、内容を決めるのも全て二人が行っていきます。二人が一緒に一つのものを作り上げていくのが結婚式であるということを理解してもらうことが大切です。
式場側に間に入ってもらう
今の結婚式は新郎新婦が主体であることを両親や親族に伝えたものの、理解してもらえない場合もあります。
そうなった場合、式場側に仲裁してもらうことも検討してみましょう。
式の内容や衣裳に関して介入されることが悩みであることを伝えると、プランナーやドレスショップのスタッフが間に入って取り持ってくれるため、負担を大分減らすことが出来ます。
家族との演出を取り入れる
結婚式の内容に介入してくる両親や親族の場合、自分たちが全てを把握したい他に、結婚式に関わりたいと思っている人が多くいます。
大事な息子や娘の結婚式に携わりたいと思うのは仕方のないこと。
そういった場合は、サンクスバイトや中座のお願いなど、家族との演出を取り入れると喜んでもらえますよ。
介入がひどいときははっきりと断る
人によっては結婚式の全てを自分で決めたいと思う親や親族もいます。それで問題なければお願いしてしまっていいのですが、自分たちのための結婚式なのですから自分たちで決めたいと思う人も多いはずです。
そんな時は、はっきりと首を突っ込まないでほしいと伝えましょう。
しかし、結婚式費用を負担してもらっているのに介入されるのが嫌だと感じている場合はそこまで強く断ることは出来ませんので、自分たちが折れる必要があります。
以上が、自分たちがやりたい結婚式にしていくために出来る対策となります。自分たちで断ることが大切ではありますが、肉親であるからこそそれを受け入れてもらえないというケースもあります。
そんなときは無理をし過ぎず式場にも助けを求め上手く間を取り持ってもらいましょう。
両親や親族から金銭的援助をしてもらっているのにも関わらず介入が嫌だというのはただの我儘になってしまいますので、口出しなど一切してほしくない人は自分たちで費用を負担することをおすすめします。
まとめ
今回は親からの結婚式準備の関わり方に悩んでいる人のために本来の結婚式の意味や、今と昔の結婚式の違いについて紹介してきました。
- 本来の結婚式は家と家の繋がりのために行っていた儀式
- 今はゲストと一緒に楽しむための結婚式へと変化
- 今と昔の結婚式には、準備をする人や招待する人など大きな変化がある
- 親からの介入に困ったときは、自分たちで準備をすることをしっかりと伝える
親として心配している面もあり介入してくると思うと、なかなか強く断れませんがそれでやりたいことが出来ないストレスは自分たちの負担になりかねません。
自分たちのやりたい結婚式にするためには自分たちだけで決めることが大切になります。
現在の結婚式のスタイルや進め方などしっかり説明して、理解してもらえるようにしましょう。