「結婚」という言葉を聞いて何を想像しますか?
一般的には幸せ、ポジティブなイメージがありますよね。
ただ、たまに耳にする
- 結婚は人生の墓場だ
- 価値観が合わなくてしんどい
などネガティブな話もゼロではありません。
今まで違う人生を生きてきた赤の他人との生活で壁となる、この価値観の違い。
残念ながら離婚の理由にも“価値観の相違の為”という理由があがるほど結婚にはつきものの問題なのです。
だから結婚相手に妥協し続けながら生活せざるおえなくなったという話が多いです。
ただ考えてほしいのです。
結婚を決意したほど、人生を共にしたいと思った人に出会えたことは真実なのです。
だからこそ結婚生活を豊かなものにするために、2人の人生を豊かなものにするために、「この人と人生を共に歩めてよかった」と思えるための合言葉があります。
結婚は“妥協”の連続ではなく、“尊敬”することでうまくいくと断言します。
ここでは、結婚の価値観について悩んでいるあなたに、価値観の違いでのトラブルが全く起きない考え方を紹介していきます。
なぜ価値観が違うのか
上記に述べた価値観の違いと真逆である「価値観が似ているから」という理由が結婚の決め手としてよくあがります。
これは間違いではなく、本当にお互いの価値観が似ているのだと思います。
ただ“すべての価値観が一致する”かと言われると、難しいのではないでしょうか。
だから「結婚相手と価値観が合わない!」と悩んでいる人に伝えたいのは「価値観が合わないことなんて、当たり前」だということ。
そもそもそ価値観とは…
- 「何に価値があると認めるか」に関する考え方
- 「価値を判断するときの根底となるものの見方」
- 「物事を評価・判断するときに基準とする、何にどういう価値がある」という判断
(Wikipedeiaより)
では、なぜ人の価値観は異なるのか。
- 育ってきた環境
- 受けた教育
- 自身で学び、吸収した知識
- 社会における人との関係性(友人や会社関係など)、また自身の経験
これらのことから価値観が形成されていく人が多いのではないでしょうか。
そして全く同じ人生を歩む人間はいません。
だからこそ価値観の相違が出てくるのです。
結婚相手とも様々な“違い”があるはずです。
結婚生活における価値観の違いをどう解決するか
では価値観の異なるふたりが生活をしていくためにはどうしたらよいのか。
そもそもの問題になりますが、結婚する前に価値観の確認はできますので付き合っている時からしっかり確認をすることはおすすめします。
では価値観の確認の仕方から、結婚してからの価値観の相違の解決の仕方まで、二人の関係性の段階にそって解決していく方法をお伝えします。
付き合っている時の価値観の確認
結婚をお互いに意識しているのであれば、相手がどのような価値観を持っているのかを確認することにより、結婚後に「価値観が違う・・・」と悩むことも少なくなります。
ではどのようにお付き合いの時点で価値観を確認するのか。
具体的な質問例を紹介していきます。
親御さんはどんな人?
価値観形成にあたり一番近い関係性の親の影響は大きい為、親のパーソナルを知ることで相手を深く知ることが出来ます。
やはり、子は親の価値観と似る傾向があります。
上記の質問に加えて下記のような聞き方でもOKです。
- あなたにとって親の存在はどんなもの?
- 自分が親になった時に、どんな親になりたいと思う?
今までで一番影響を受けた教えは何?
過去に出会った影響力の高い知識や教えは価値観の土台にあることが多いです。
例えば恩師の教え、本から学んだことなどの教えや教訓としていることを聞いてみましょう。
理想の家族像は?
- 家族像に対しての価値観
- 子供が欲しいか否か
- 教育方針
など結婚において外せない価値観が分かる質問です。
何に一番お金をかけている?
結婚したことで相違がある価値観で多い「お金に対する価値観」。
ここで気を付けてほしいのは自身がお金をかけるアイテムが相手と違ったとしても、構いません。大切なのは「なぜ、そのアイテムにお金をかけるのか」という理由に着目することです。
その理由に価値観が隠れているからです。
★質問する上でのポイントは「クローズドクエスチョン」ではなく「オープンクエスチョン」で質問すること!
- クローズドクエスチョン:YesやNoで答えられる質問。回答の範囲が限られる質問。
- オープンクエスチョン:自由に回答できる質問。
クローズドクエスチョンの質問の仕方は
Q:「家族のことは好き?」
A:Yes(orNo)
上記のように答えられる限定的な質問です。
オープンクエスチョンの質問の仕方は
Q:「あなたにとって家族はどのような存在?」
A:「家族は心が休まる場所だよ。安心できて自然体でいれるから、仕事が大変でしんどい時や辛い時は帰りたくなる場所だよね。」
上記のように自由な回答ができるオープンクエスチョンのほうが相手の考えや、根本にある価値観を引き出しやすくなります。
結婚後の価値観の違いを解決する方法
結婚前に価値観の違いを確認する方法をお伝えしたものの、結婚してみないと分からないことも多くあります。
では結婚後の価値観の違いをどう解決するか。
相手の価値観を理解し、受け止め、尊敬することです。
前半で述べたように価値観がすべて一致する人間はそうそういません。
だからこそ自分の価値観を押し付けるのではなく「相手の価値観を受け止めること」。
人間の価値観は過去の経験や家庭環境など様々な要素から作られています。
だから価値観が異なるのは、当たり前。
「なぜ価値観が違うのか」という背景、相手の今までの人生や環境を理解すること。
そして自分と相手の歩んできた人生が違うことをしっかり受け止めること。
価値観とは「相手の人生を映す」ものだからこそ、価値観の否定は誰にも出来ないのです。
だから夫婦となった時に相手の人生を理解し、受け止め、そして尊敬すること。
そうすると、相手を責めることや怒りの感情は収まります。
ただ、違うまま歩んでいくにはお互いがしんどいです。
では次のステップではどうすればいいのか?
新たな2人の価値観を作るのです。
お互いが今まで違う人生を歩んできたことは事実ですが、これから一緒の人生を歩んでいくのです。
価値観は過去の経験や知識からも形成はされますが、新たに「更新」もされていくものです。
お互いの価値観を洗い出したうえで、「私たち夫婦としてどのような家庭を築いていきたいのか」を話しあいましょう。
- お互いの絶対に譲れないポイントは何か?
- なぜ譲れないのか?
- ふたりの意見の折衷案は何か?
上記のようにお互いが納得する道をしっかり話し合うことで、新たな家族としての価値観を作っていきましょう。
状況による価値観の違いと解決策
よくかる価値観の相違の上位にあがってくる項目で紹介します。
妻には家庭で待っていてほしい夫VS仕事をしたい妻
Step1 なぜ家庭で待っていてほしいのか、なぜ仕事をしたいのかそれぞれの理由を理解し、尊敬しあう
EX:夫は「自分の母親が専業主婦で、家に帰ったら料理があるのが当たり前だった為、妻にもそうあってほしいと願っている」
妻は「仕事が楽しく、女性としてもキャリアアップしたいが家庭も大事にはしたい」
Step2 譲れないポイントをお互いに確認する
EX:夫は「仕事から帰ったら、料理があるということが譲れない。1日中、妻に家にいてほしいということや家事のすべてを行うことまでは望まない」
妻は「専業主婦にはなりたくない。仕事をしたい。ただ残業してハードワークしたいとまでは言わない」としましょう。
Step3 新たな夫婦の価値観を形成する
EX:お互いの譲れないポイントをすり合わせ
「妻は好きな仕事を続けるが、夫の料理を作ってほしいというニーズを満たす為に夕飯を作って一緒に食べられる時間で勤務する。夫は妻が料理を作ってくれる分、他の家事(掃除や洗濯など)を手伝ってお互い助け合う。」
妻は限られる時間の中で仕事をすることになりますが生産性をあげて仕事をするという新たなチャレンジが出来、仕事を希望通り続けることが出来ます。
夫は帰ったら料理があるということが満たされますが、自分のニーズだけを満たしてもらうのではなく、他の家事を手伝うことで妻が仕事を続けられるように努力をします。
これであればお互いの譲れないニーズを満たすことができ、お互いが努力をすることで、どちらかが我慢しすぎて後々しんどくなるということも回避できます。
最後に
今まで違う人生を歩んできたふたりが、新たな家族を作っていくということは素晴らしいことでもあり難しいことでもあります。
そして努力無しでは成り立たない。だからこそ人生は面白いのだと思います。
これからふたりだけの新たな価値観を作っていくことを楽しみながら、人生を作っていきましょう。